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セニョールKENT音楽レポート

日本にアユありヤマタツ、サザンあり。世界にもその国の“今”を感じるスタンダードがあるはずじゃ!ということで、広く浅く・・・その地その地の音楽事情をお伝えしてゆきます!(プロの評論家では無いので記述に間違いがあったらあしからず・・・)
 
Vol.1 Puerto Rico(2004/02/11〜2004/02/15)
Vol.2 ST.MARTIN(仏領)/ST.MAARTEN(蘭領)
Vol.3 Trinidad & Tobago (Carnival 2004編) 
Vol.4 Cuba -in la Havana-  
Vol.5 Cuba -Santiago de Cuba-  
Vol.6 Egypt & Jordan & Syria 
Vol.7 Turkey
Vol.8 IBIZA 
Vol.9 iTUNES Music Store in Europe 
Vol.10 Soner Festival @ Barcelona (Spain) 
Vol.11 インド 
Vol.12 フォルクローレ 

 

 

Vol.1 Puerto Rico(2004/02/11〜2004/02/15)
 
サルサ大好きKENTとしては、その流行の立役者であるプエルトリコにはサルサ期待度120%で乗り込んだわけでございます。
・・・結論から言います。サルサ度15%。サルサ満喫とは何か勝手が違うことに気付いた所存です・・・。
そんなプエルトリコでゲキ流行りな音楽発見、っていうか町中こればっかり! その名も“BLIN BLIN MUSIC”・・・ヒドイ名前でございます(地元のレコ屋さんはそう呼んでました・・・)。 それって何って?
 

・ 私が買った店員大プッシュのコンピレーション、その名も「BLIN BLIN volumen1」。BLIN BLIN MUSICの有名アーティスト勢ぞろいのお買得CD。


はい、お答え申し上げます。ずばりブリンブリンなBASS音が昨今の米国産HIP HOPでもよく聴かれる「ズン・タ・ズッタ、ズズン・タ・ズッタ」を繰り返し、スペイン語ラップ?でかますぜって感じ。 例えるならショーン・ポールスペイン語版でございましょうか。ミュージックビデオを見る限りで判断するならば、おそらく大抵の曲がかなりくだらない詞の内容だと思われます。これが街中を走る車のほぼ90%以上から炸裂でございます。


・ これも店長激プッシュのアーティストTego Calderonの最新アルバム「El Enemy de los Guasibiri」。でもCDを2枚買う気にはならなかったので写真だけ撮っときました。


ただ、このBLIN BLIN MUSIC、なめたモノではないらしく、南米方面でも大人気だとの模様がPUERTO RICOのTVでは流れておりました・・・。
確かにクセになるシロモノです。飽きたけど。

P.S. 誤解の無いようにお伝えいたしますが、プエルトリコにはCD SHOPでもTVでも、その他様々なカリビアンミュージックもしっかりと存在してございます。カリビアンミュージックがミクスチャーされている島ですね。私の滞在した街は首都のSUN JUANだけなので、田舎ではもう少々状況が異なるかも、でございます。
 
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Vol.2 ST.MARTIN(仏領)/ST.MAARTEN(蘭領)
 

CLEA TRAVELや数々のリゾート誌でもおなじみのアンギラに行きたい!ってずっと思って行く機会を狙っておりました。そしたらあら、アンギラってプエルトリコから50分で着くセントマーチンから船ですぐではあ〜りませんか!ってことで、思いつきで妻と渡ってみたのがこの島でございます。ひとまず仏領の街マリゴに向かいました。


そしたらまた、到着した日はカーニバルの日じゃあ〜りませんか。それも子供だけの集団がメインストリートを占拠して大行進!大人は完全我が子の応援団&少々の観光客。子供には鼓膜に悪い日本ではあり得ないほどの大爆音とメッチャ早いBPM。こんなカーニバルが毎年あるこの子達はリズム感が違う!90%黒人、10%白人etcノの子供たちがセクシー120%な腰の動きで闊歩するわけでございます。因みに流れている音楽はカリブらしいソカをBPMメッチャ早くした感じ。ほとんどの行列がこのソカ系、ブラジルのカーニバル系音楽をトラックに乗って先導する大人やお兄さんがMC&DJ MIXしながら進む、ミニチュアカーニバルです。が、これからトリニダードの一大カーニバルに行く、カーニバル未経験の我らにはとっても楽しいものでございました。
 

 



※ 島民は西アフリカ系の人たちが多くを占めており、みんなレゲエやソカ、メレンゲなど色々なカリブ海の音楽を聴いております。ラテン系ではないのでサルサなどは聴こえてきません。ある意味とってもトロピカルカリブムード満載!


 
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Vol.3 Trinidad & Tobago (Carnival 2004編)
 

カーニヴァル真っ最中に伺ったわけですから、それ以外の時とは状況が違うわけでございましょう、ここでは我々が感じた2004年のカーニヴァル時のみの感想をお伝えいたします。

トリニダード&トバゴといえば真っ先に思いつくのはスチールパンでございましょう。スチールパンというのは、ドラム缶の表面を叩いて半円状にしてドレミの音に調律し、音階をつけたもの、スチールドラムとも言います。カリブの音楽やディズニー映画リトルマーメイドなどで聴いたことありませんか、あの鉄琴みたいな音、あれです。

↑音の状況は非常に悪いですが、雰囲気もんってことで許してください↑


トリニダード&トバゴのスチールパン全国大会の予選を勝ち進んだfull band, medium band各8チームによって競われる決勝戦がPanorama Final。このバンド、fullバンドでは総勢50〜100名位のスチールパン集団が演奏するのですからそれは大迫力でございます!

カーニヴァル最後の土曜日の夜に行われるこのイベントですが、日本でCDによる予習をしていた私にとって予想とは少々違った雰囲気でございました。それは言うなれば自分のごひいきバンド応援合戦!バンドがガァ〜っと演奏して、ヤンヤの喝采を送る。どれもすばらしいスチールパンの演奏、感動する観光客、酔っ払ってヤンヤの歓声を贈るロコ…。Panorama Final、これも正にCarnival、お祭りなんでございます。

ここでfull bandの2004年Finalistをご紹介。
・ Exodus (今年優勝チーム)
・ Desperadoes (一番応援が凄かったです)
・ PHASE・
・ Redemption Sound Setters
・ All Stars
・ Skiffle Bunch (我々夫婦一押しの曲でした)
・ Renegades (レストランでお会いしたJossaneが所属するチーム)
・ Fonclaire

※Panorama Finalを主催するPan Trinbagoが今年度の上記バンドの演奏曲を収録したCD“PANORAMA 2004 (CMG-0804)”を発売してます。
 

↑音の状況は非常に悪いですが、雰囲気もんってことで許してください↑

 

さてこのカーニヴァルではスチールパンにも劣らず、いやむしろこちらの方がずっと炸裂していると言えるのがソカでございます。街の広告には「SOCA vs SAMBA」という言葉が書かれているほど、自分たちのカーニヴァル音楽SOCAを愛しているお土地柄。(もちろんそれはブラジルのカーニヴァルをライバル視しての言葉です)
カーニヴァルにはその年の公式ソングがあって、街中でその海賊CDが売られまくってます。そして街中でこの公式ソングがずうぅぅ〜っと流れてます、大爆音で…。TVでもラジオでもずうぅぅ〜っとミュージックビデオやライブ中継で流れてます。レストランでもタクシーでもどこでも。BPM160以上…。みんなず〜っと踊ってます。頭ん中でず〜ぅぅっと流れ続けます…。日本で聴くとなかなか良さを感じ辛いかもしれませんが、トリニダードで聴くと大アリなんでございますね、これが。

耳にこびりついて離れない曲は例えば下記の通り。気になる方は是非チェックを。
・ “COME BETA”DESTRA & SHERWIN
・ “GET ON BAD”ONIKA & BUNJI
・ “FREEDOM”FAYANN LYONS
・ “UP IN THE AIR”DESTRA
・ “DA BAND COMING”SHERWIN WENCHESTER
・ “CARNIVAL COUNTRY”BUNJI & LIL BITS
…と、そのようなトリニダード&トバゴのカーニヴァル最後の2日であるCarnival MondayとCarnival Tuesdayには上記のスチールパンバンドや、ソカを爆音で演奏or流すトラックが街中を周回し、ぎりぎりorド派手なコスチュームのダンサーや観衆がついてまわって、昼夜問わず踊りまくり飲みまくり、楽しみまくる。カーニヴァルのクライマックスでございます。正にカリブ版レイブパーティーでございます。


 
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Vol.4 Cuba -in la Havana-
 

キューバ音楽って非常に奥が深い…私に説明しきれるなんて到底思えません。ので、見たまま聴いたままの興奮をお伝えします。

キューバ発祥の音楽って沢山ありますよね、ブエナビスタ・ソシアル・クラブでお馴染みのソン、哀愁漂うボレロ、太鼓のリズムと掛け声にも似た歌が絡むルンバ、う〜ぅ・マンボ、サルサなどなど…。もちろん全〜部ハバナで生で、誰でも聴けます。

ボレロやソンなどは街のバーやレストラン、広場などにいるだけにして演奏が始まります。店お抱えでバンドがついているところもあれば、飛び込みでミュージシャンが回ってくるところもあります。雰囲気がいいところでは突然お客が踊りだしたりもしますし、お客の中には飛び入りで参加して楽器を弾いたり歌ったりするツワモノもいます。

ここで感じた魅力のひとつとして、スピーカーを通さずに聴く音楽の素晴しさ。妻もこれにはハマッてます。そもそもストリートミュージックなのですから、これが本来の姿なんでしょうが、やっぱり目の前で完全アコースティックで聴くのは最高です。しかもキューバで。

またもうひとつお伝えしたいのがこのミュージシャン(国民?)たちの音楽のクオリティの高さ。街中でチョロッとやっているバンドひとつとっても、とってもお上手。何処で聴いてもちょっとしたディナーショーです。

もちろんスピーカーを通して音響設備が整った環境でのライブ/ショーも多々あります。街中に多々あるクラブではサルサやラテンジャズ、ソンのライブは毎晩(昼間やっているところも多々)行われていますし、我々滞在中にはハバナで一番豪華なホテル、Hotel Nacionalでは週に1回、ブエナビスタ・ソシアル・クラブ出演のアーティストがディナーショーを行っていました。ディナー付でUS$40。日本で考えればとってもお手頃価格です。(マイク片手におじいちゃんが歌う様はちょっと日本の演歌的?)

街中では至る所でいい雰囲気 Hotel Nacionalでのブエナビスタショー


↑movie 街中至る所でこんな感じ

 

ルンバもいろいろなところで聴ける(見られる?踊れる?) ようですが、ここでは我々が行って大絶賛のショーをご紹介。

ハバナの新市街ベダードVedadoのホテルメリアコイーバに近い、住宅街にある建物の中庭のようなところで行われる国立民族舞踊団のショー"SABADO DE LA RUMBA(スペイン語で"ルンバの土曜日"の意)"は見ごたえ120%です!

土曜日の3時頃から始まるこのショー、始めは何故かファッションショーから始まったんですが、これもキューバのイケメンセニョール&セニョリータが見れてまた楽し。その後は太鼓のリズムに合わせてアフロ・キューバンダンス。これが最高に見応え有!様々な衣装に着替えての代々伝わる複数の男女混合のダンスは迫力満点で思わず体がリズムを刻んでしまいました。そして最後に太鼓とヴォーカリスト(とは呼ばない気がしますが…)が出てきてのルンバ。劇団員や観客が躍り出て、ルンバに合わせて自分のダンスを披露。曲間なしの即興で叩くパーカッション・ボンゴ・歌、そしてダンス…。そもそもルンバは街中の共同中庭のようなところから沸き上がってきたカルチャーで、ダンスとは切っても切れないものなのです。男女がお互い距離をおいて掛け合う独特のダンスにはアフリカの血を感じさせられました。

地元率70%、観光客30%。土曜の昼間からカリブの太陽注ぐ中庭、オープンバーでキューバ名物モヒートの見ながらルンバ。最高です。(ただしスリがいますのでご注意を)

因みにCentro Havana(セントロ・アバーナ)で行われているルンバのパフォーマンスモCALLEJON DE HAMMELモも地元客が多く、かなり込み合いますが、共同中庭で行われるパフォーマンスはリアルな感じで良かったです。(こちらはもっとスリ多し)


at SABADO DE LA RUMBA。ルンバが始まるとみんな立ち上がって踊っちゃいます。


at SABADO DE LA RUMBA。ルンバが始まるとみんな立ち上がって踊っちゃいます。


キューバと言えばサルサを紹介しないわけには行かないでしょう。サルサといえばNYのスパニッシュハーレムで火がついた音楽ですが、ルーツはキューバのリズムです。キューバ人ももちろんサルサ大好き。街中ではサルサが一番かかってます。この国の人は大抵サルサを踊れるそうです!みんなサルサクラブで上手に踊るんです!カッコいい!

キューバのミュージシャンが目指す最高の舞台と言われているのがCasa de la Musica(カサ・デ・ラ・ムジカ)というライブハウス的なところ。Galianoという通りにある店と、Miramarという地区の高級住宅地の中にある店の2箇所あります。ここは最高の舞台と言われるだけに有名バンドもよく出演するそうです。我々が行ったときはGalianoの方ではPaublo Fernandez Galloというサルサグループがやっていました。不勉強で私はこのグループを知らなかったのですが、その迫力はかなりのものでした。Miramarの方にも行きましたが、こちらの店は夕方の部に行きました(Casa de la Musicaは夕方16〜20と夜の部22〜midnightがあります)。夕方の部の方は料金も安く(US$5)、新人バンドが出演するそうで、地元率も比較的高め。ミュージシャンはまだ若さが目立つグループでしたが、さすがキューバ、層が厚い。脈々と音楽が引き継がれています。

at CASA DE LA MUSICA DE GALIANO。
大所帯の本気汁サルサバンドはやはりカッコいい!でも妻曰くゴウヒロミ的…

 

at CASA DE LA MUSICA DE MIRAMAR。
味のあるコロニアルな佇まい。

ここで最後に1つキューバの若者の音楽カルチャーを紹介します。その名も"Cuba Rap"!
ティーンエイジャーに今一番人気があるのがこのジャンルだそうです。「俺はこういうのあんまり好きじゃないけどね」って顔をしたCDショップのおじさんを横目に、一番人気があるというモS.E.S.モというミュージシャンのCDを教えてもらい購入。ムムムッ…い、いい思い出の品になりました。

Rapといってもアメリカ産的なHip Hopとはかなり異なります。ドープでクールでギャングスターな感じは全くなくて、何だか陽気。無理やり皆さんにイメージしてもらうならば、ブリトニースピアーズ的トラックでスペイン語ラティーノなラップが乗っかっている感じです。若者は大人になるにつれてサルサやトラディショナル(ソンやボレロなどキューバの伝統音楽は総称してみんなトラディショナルと呼んでました)を聴くようになっていくとか。


↓下記参照↓


まだまだある気がしますが、キューバの音楽を語っていたらそれこそいつまで経っても終わらないので、最後にCDを購入したミュージシャンをご紹介して締めます。因みにキューバではCDの買いすぎにご注意を。いろいろ欲しくなっちゃってCD屋から出られなくなっちゃってお金がなくなっちゃって…てことになりかねません…考えようによってはスリより怖いです…長期旅行中の私は苦しみぬいて自粛中。(CDの値段は1枚平均US$14)

・ S.B.S "MAMI DAME CARIVE" キューバラップ一番人気らしい。
・ IRAZU "De Cuba Soy" サルサ。NYのサルサとはまた違ったキューバの街の匂いがする音。
・ Laito Jr. Laito Sr "Simpre Juntos" ソン。陽気な曲が多いので気分が良くなる。

 
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Vol.5 Cuba -Santiago de Cuba-
 
我々がわざわざハバナで10日以上過ごした理由は、3/15〜19にこのサンティアゴ・デ・クーバでソンのフェスティバル"Pepe Sanchez Festival"があるという情報を聞いたからです。こんな長期の旅行でなければなかなかサンティアゴまで行くことも出来ませんしね。サンティアゴはソンが生まれたといわれる街だそうです。(因みにハバナからバスで14時間半。飛行機なら2時間)






ハバナではフェスティバルの詳細を知ることも出来ずに降り立った訳ですが、当地での情報収集もなかなか困難。ミュージシャンの出演予定を確認して会場に行ったものの出演しなくなることもたびたび…。またオフィシャルのパンフレットなども街中では通常手に入らないので、会場の場所もわからないし…。


そんな状況を乗り越えて情報を何とかGetして一番よさそうなところへ向かう感じで回った我々でした。この日程中は朝から晩まで何処かしらの会場でライブが行われており、キューバだけにどのバンドのクオリティも高いので何処に行っても楽しめると思います。そんな中で場所・日によって有名ミュージシャンのライブが見れたりするわけです。


正直なところ殆どの会場に勢いで飛び込んでいたので、「多分あの人有名なんだろうなぁ」とかはあったのですがアーティスト名が殆どわかりませんでした。Grsselle Gomez, Maria Isabel Del Pradoといったアーティストのライブを見れたことだけは確かです。



メイン会場ともいえるCasa de la Trovaの2階
"Salon de los Grandes"にて。



閉会式が行われるSala Dolors。唯一のちゃんとしたミュージックホールの会場。
ここでMaria Isabel Del Prado他が出演した。



閉会式のある会場Sala Dolorsを除き、全ての場所はライブハウス的な会場なので、踊るもよし飲むもよし聴くもよし、自由に楽しめるラフな感じがこのフェスティバルの雰囲気。肩に力を入れずにぷらっとサンティアゴに立ち寄り、会場に足を向けるのが正解のようです。(我々が旅の準備でお世話になった旅行代理店トラベル・ボデギータ(当HP Link参照)からもこのフェスティバルに来られていました。興味のある方はお問い合わせ下さい。)



日本からのバンドも喝采を浴びていました!

 
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Vol.6 Egypt & Jordan & Syria
 
 



大人気、アルーシュ
アラブ音楽をお聞きになられたことはありますでしょうか。イスラム教はそもそもコーランの朗読やお祈りの時間を伝えるアザーン(カントリーレポートのイスタンブール・ブルーモスクの動画をご覧下さい。) が既に音楽的なので、アラブをイメージするのはそこからも可能だと思います。


アラブ圏では音楽は非常に身近なもので、昼も夜も世代を問わずミュージックテープを大音量で聴いています。乗り物や店頭、ふとした民家からも頻繁に聴こえてきます。俗にアラビック・ポップスと呼ばれているかと思いますが、ちょっとインド音楽にも似ているのでそれもイメージ可能ではないでしょうか。(インド映画の音楽が中東寄り、アラビア語になった感じかな…)


因みにある銀行の叔父さんと話していたとき、私が「アラビック・ポップス好きだよ」というと、「“ポップス”とはアメリカの音楽を言うんだ。アラビックはアラビックだよ。」と言い返されちゃいました。地元の人達はアラビック・ポップスとは呼ばないのかもしれません。


今回は、中東横断でそのアラビック音楽で大変よく耳にして、音楽的にもカッコいいと思った楽曲をひとつ紹介したいです。 アリ・アルディックALI ALDIKの“アルーシュ” という曲です。因みに曲名“アルーシュ”のスペルは不明。何故かというと、全てアラビックで書かれており、私には解読不可能。


この曲、アラブ圏の伝統的な楽器をふんだんに取り入れながらも、今風のコンピューター打ち込み系の音をさり気なく組み合わせており、決してコンピューターミュージックの無機質さは気にならない出来栄え。着実に進化し続けている中東音楽の今を感じる曲なので是非聴いてみて下さい。オリエンタルなムード満点でカッコいいです。


それでは、中東圏ではカセットやCDは何処に売っているでしょうか?
答えは、露店などで海賊版コピーCDが大量に何処でも売られています。レコード業界で勤めていた私としては何とも我々の無力さを感じずにはいられない状況です…。逆に正規版CDを探す方が大変で、ショッピングモールなどのきちんとしたショップでしか見かけませんでした。中東圏はカセットがまだまだ、ぜんぜん主流なので、正規版CDは当然高いし売っている所も少ないので買う人もあまりいません。その点海賊版CDは日本円で¥100ちょっとで帰るので、海賊版をもとにCDも広まりつつあるようです。



 
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