Syria 2004 May

★ シリアってどんなとこ?

ここ最近中東からは暗いニュースばかり流れてきます。ヨルダンのアンマンなどはしょっちゅうニュースで名前が聞こえてきますが、ここシリアもアメリカ政府から悪の枢軸扱いされた国。ただ中東入りして3週間以上経っていた我々にはその内容は大いに疑問に思います。世界政治は非常に混沌としていて複雑です。
アンマンを訪れる前日にダマスカス近郊でテロがあり、アンマンでは大規模なテロ未遂があったのですが、我々には日本にいる数倍情報が詳細に入ってきており、アンマンもダマスカスも安全と判断。移動するにいたりました。
私達はシリアの首都ダマスカスを訪れましたが、ここの旧市街は世界遺産。どんな人達が住み、どんな暮らしをしているかを垣間見ました。




○ 国境越えJordan → Syria


ヨルダンJordanの首都アンマンAmmanからシリアSyriaの首都ダマスカスDamascusまではたったの4時間4hほど。早朝バスに乗ってJordan国境で出国税を払ってSyria国境でスタンプ押してもらって…すぐ着きました。タクシーや台車の客引き満載。




○ ダマスカス新市街


宿泊地はダマスカス新市街。交通量も多くてごみごみしているダマスカスの街中でも新しいビルが立ち並ぶところ。ここのマルジェ広場Marjeh Sq.周辺は市場が集結していて面白い。鳥はもちろん、ウサギや蛇も生きたまま食用で売っています。



ダマスカスで一番小じゃれた通り、サーリヒーエ通りSalihiyeh Streetでは西欧ブランドをセレクトしたショップなどが。ダマスカスの人々は思っていたよりずっと服装のしばりが無い。女性がスカーフを被っている率も今までのほかの街で一番低いし、中東諸国の中でも顔の作りは一番薄い。



新市街にも素敵な建物がたくさんある。タキーヤ・スレイマニーエ・モスクの落ち着いた雰囲気を感じて、ヒジャーズ駅の内部装飾を覗き見ながら散歩するだけでも楽しい。



映画を観てみました。ダマスカスには沢山の映画館がありますが、何処もセクシーなポスターが張ってあったり蛍光の紙に字が書いてあったりして妙に目立つ。一度入ったらいつまででも見ていてよくて、どんどん違う映画が放映される。私達が見たのはどれもC級アクションカンフー映画…3本目でギブアップ。でもチャーリーズエンジェルやラッシュアワーなども待っていれば流れ出したらしい。




○ ダマスカス旧市街Old Damascus



旧市街といえば名物その1、巨大なスーク(市場)。土産物や洋服屋が多い歩行者専用の小ギレイな大スーク、スーク・ハミディーエSouq Al-Hamidiyehと、それに平行した香辛料や食料品が並び車も大渋滞の小汚いスーク、スーク・ミドハド・パシャSouq Midhad Pasha。



巨大スークのほかにも細かなスークが網の目のように張り巡らされている。こういった庶民的なスークは客引き以前に私達に興味を持って話しかけてきたりするので、立ち話するのも楽しい。



ヨルダン(エジプトも?)でも食べられる、アラビックアイス。アイスに香辛料と豆を叩いて混ぜたもの。メチャウマです。ちょっと作らせてもらいました。



名物その2、ウマイヤド・モスクOmayyad Mosque。ここは世界最古のモスクでイスラム教第4の聖地なので、サウジアラビア他色々なイスラムの国からも巡礼者が訪れている。観光客が写真を撮り、イスラム教徒がお祈りし、地元の人がおしゃべりしたり昼寝したり。ごちゃ混ぜで面白い。



名物その3、オールドタウン。旧市街はもともとイスラム、キリスト、ユダヤ教徒がそれぞれのコミュニティーを作って生活していましたが、イスラエルが出来るとユダヤ教徒はそちらへ移り住んで、今オールドタウンはほとんどキリスト教徒のみ住んでいます。街は迷宮そのもので、殆どの家のドアノッカーが名物“ファーティマの手”。



シリアは社会主義国なので、報道の自由は無いそうです。しかし街では欧米の映画が放映され、インターネットも快適な環境を得られ、ダマスカスに関してはイスラム的習慣もそんなに濃いようには感じませんでした。キャッシングには不便ですが、VISAカード使用もかなり普及。人々はエジプト・ヨルダン同様やはり親切丁寧。この人々の感じ良さがダマスカスをより一層魅力的に感じさせています。

 

ルートトップへ戻る